こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。
先日、ある会社で不祥事が起こった時のことです。
最初、その会社は「そんなことは絶対あり得ない」と否定していたんですね。
でも、その後の調査で、次々と新たな事実が発覚して、会社も認めざるを得ない状況に・・・
その様子をニュースでは、「対応が後手に回ることによって、より窮地に追い込まれてしまった」と伝えていました。
その時、「後手に回る」という言葉を聞きながら、やっぱり、ビジネスの世界は、先手を打つことが大切なんだなあと改めて実感しました。
そこで、ここでは、「後手に回る」の意味や例文、そして類語などについて解説をしていきます。
「後手に回る」の意味
「後手に回る」とは、相手に先を越されて、不利な立場になってしまうことを意味します。
「後手」とは元々、囲碁や将棋で使われる言葉で、先手の後に着手するという意味です。
ですから、「後手に回る」は、先手の人が先に打つことで、後手の人が、受け身になったり、不利になったりしてしまうところから来た言葉だと言えます。
また、対応などが遅れていることをより強調したい場合は、「後手後手に回る」と後手を繰り返す時もあります。
「後手に回る」の使い方・例文
次郎
太郎
という感じで「後手に回る」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- ボクシングのチャンピオンは、初回にダウンを奪われて、後手に回る戦いを強いられてしまった。
- 災害対策は、実際に被害が出ないと本格的に着手されず、結局、後手に回ることが多い。
- 新商品の開発では、ライバル会社でいつも先に越されて、後手に回ってしまう。
- 警察の初動が遅れてしまったため、その後の捜査も後手に回らざるを得なかった。
「後手に回る」の類語
「後手に回る」には、以下のような類語があります。
- 後手を踏む
- 先を越される
- 後塵を拝する
- 先手を取られる
- 出鼻をくじかれる
- 出し抜かれる
どれもやられてしまうと悔しいことばかりですよね^^;
まとめ
「後手に回る」ことは、相手に先を越されるという意味ですが、特にビジネスの世界では、後手に回ることが大きな損失を生みかねないと感じることが多いです。
クレーム対応は、最初にしっかり対応するかどうかで、心証が全然違ってしまいます。
また、新しい技術や規格は、主導権を握れずに、後手に回ってしまうと、莫大な損失を生んでしまいます。
5Gや電気自動車などはその良い例ですよね。
「後手に回る」の対義語としては「先手を打つ」という言葉がありますが、普段から後手に回ることがないように、積極的に行動していくことがやはり大切なのではと思います。