転ばぬ先の杖の意味・例文・類義語・反対語を徹底解説


こんにちは!“言葉力”編集長のケンです。

この間、海外旅行に行こうとした時、友達から「保険は転ばぬ先の杖だから絶対に入っておいた方がいいよ」と言われたんですね。

その時、「転ばぬ先の杖っておじいちゃんじゃないよ」と思いつつも、何となくそのことわざが気になってしまいました。

そこで、今回は、「転ばぬ先の杖」の例文、類義語、そして反対語について徹底的に解説していきます。

「転ばぬ先の杖」の意味

「転ばぬ先の杖」とは、

  • 失敗しないように前もってあらゆる準備をしておく
  • 前もって準備をしていれば、いざという時も失敗することはない

という意味です。

普段、歩く人は、まさか、自分が転ぶことはないと思っているので、杖を使うことはありません。

しかし、いざ転んで怪我をしてから、杖を持つようになっても遅いので、前もって準備しておくことが大切という注意喚起の意味で使われることが多いです。

「転ばぬ先の杖」を意味を深堀り

「転ばぬ先の杖」と聞くと、「ああ、いざという時のために準備しておくことが大切なんだろうなあ」と簡単に思うかもしれません。

ただ、普通に考えてみて下さい。

あなたの周りで、杖を持って歩いている人はどれくらいいらっしゃいますか?

普通はいないですよね・・・

「杖を持って歩くなんて、爺さん・婆さんかよ。」

と思う人も多いのではないかと思います。

もちろん、昔の若い人だって、杖を持って歩くことは、ある意味、かなりの勇気が必要なことだったんだと思います。

そのような意味で、「転ばぬ先の杖」は、簡単に出来そうで、実は出来ていない人の数は意外に多いのではないかと感じています。

「転ばぬ先の杖」の使い方・例文

昨日は、仕事先でスマートフォンの充電が切れて本当に焦ったよ。

次郎

太郎

スマホが使えなくなるとそ、本当に大変だから、転ばぬ先の杖として、モバイルバッテリーを持ち歩くのがいいんじゃないかな。
  • 今日の降水確率は20%だけど、転ばぬ先の杖ということで傘を持っていくことにした。
  • 地震はいつ来るか分からないから、転ばぬ先の杖として防災グッズは完備しておいた方が良いと思うよ。
  • 人生何が起きるか分からないから、転ばぬ先の杖として、貯金は出来るだけしておこう。
  • 転ばぬ先の杖としていろいろな備品をカバンの中に詰め込んでしまい、カバンがものすごく重たくなってしまうのが、自分の悪い癖だ。

「転ばぬ先の杖」の類義語

「転ばぬ先の杖」の類義語としては、四字熟語も含めて、以下のような言葉があります。

  • 石橋を叩いて渡る
  • 濡れぬ先の傘
  • 用心に怪我なし
  • 念には念を入れよ
  • 備えあれば憂いなし
  • 良いうちから養生
  • 後悔先に立たず
  • 遠慮なければ近憂あり
  • 予防は治療に勝る
  • 有備無患(ゆうびむかん・日頃から備えておけば何が起こっても困らないという意味の四字熟語)

どの類語も、様々な状況を予測しながら、細心の注意を払って物事を進めていくという意味の言葉ですね。

「転ばぬ先の杖」の反対語

その一方で、「転ばぬ先の杖」の反対語としては以下のような言葉があります。

  • 戦を見て矢を矧ぐ(はぐ)⇒戦が起こるのを見てから矢を作り始める
  • 盗人を見て縄を綯う(なう)⇒盗人を見てから縄を作り始める
  • 泥棒を捕らえて縄を綯う(なう)⇒泥棒を捕らえてから縄を作り始める

いずれも、事が起こってから、それに備えた準備を始めても、時すでに遅しという意味となります。

「転ばぬ先の杖」はお金が掛かるけど

「転ばぬ先の杖」というのは、手間と時間、そして時にはお金が掛かります

なので、そこまでの準備をするのは、面倒だと感じる方も多いです。

ただ、一度でも、周到な準備をしていなかったが故に、思わぬ失敗をして、損害が拡大してしまった人は、「転ばぬ先の杖」の重要性を痛感しているのではないでしょうか。

私は、どちらかと言えば、慎重なタイプなので、「転ばぬ先の杖」を持っておくことは非常に大切だと思います。

なぜなら、それを持つことによって、“大きな安心”を得ることが可能だからです

安心を得ることによって、人はより大きな幸福を感じられるのではないでしょうか。

なんだか、保険のセールスマンみたいな感じになってしまいましたけど(笑)

若いのに杖を持つことは、恥ずかしいことかもしれませんが、思い切って杖を持ってみる(準備をしておく)のはいかがでしょうか?