一堂に会するの意味!「一同」や「介する」はなぜ間違いなのか?


先日、モーターショーに行った友達が、「やっぱり日本中の最新の車が一堂に会するとすごい迫力だったよ。」と言っていたんですね。

その時、「いちどうにかいする」の漢字って、どう書くのかなと思いまして・・・

そこで、ここでは、「一堂に会する」の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。

「一堂に会する」の意味

「一堂に会する」とは、大勢の人達や物が一つの場所に集まることを意味します。

ここでの「一堂」とは、一つの堂、すなわち「同じ場所」という意味です。

そして、「会する」には、「ある場所に寄り集まる」という意味があります。

「一堂に会する」の誤記に注意

「一堂に会する」には、いくつか、間違って使用されるパターンがあります。

ですから、なぜ、それが間違いであるのか、理由を押さえておきましょう。

「一同に会する」は間違いである理由

「一堂」を「一同」と書いてしまうのは間違いです。

「一同」は、「その場にいる全員」、「みんな」という意味で、「有志一同」とか「社員一同」という使い方をします。

みんなが集まるから「一同に会する」ではないかと思う方もいらっしゃるようです。

ただ、「一同に会する」だと、「みんなに集まる」という変な意味になってしまいます

「一堂に介する」も間違いである理由

「会する」を「介する」と書いてしまうのも間違いです。

「介する」には、「両者の間に立てる」、「仲立ちとする」という意味があります。

ですから、「一堂に介する」と書いてしまっては、まったく意味が通じなくなってしまいます。

「一堂に会する」の例文・使い方

太郎君は、今度のビジネスカンファレンスに参加するの?

次郎

太郎

うん、行ってみようと思うんだ。日本でもかなり有名な社長達が一堂に会するというから、こんな機会は滅多にないと思ってね。

という感じで「一堂に会する」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

「一堂に会する」の例文1

「お正月は、たくさんの親戚が一堂に会するので、楽しいものだが、子供達にお年玉をたくさん上げなくてはいけないので大変だ。」

お盆やお正月の際に、家族や親戚が集まってくる時に「一堂に会する」という表現を使ったりします。

みんなが集まることは楽しいことですが、親戚の子供達もたくさん集まって来るので、その分、お年玉を準備しなければなりません。

また、お嫁さん達も食事の準備などで大変だったりしますよね。

「一堂に会する」の例文2

「世界のスーパースターが一堂に会するということで、多くの観客が会場に詰めかけた。」

有名な人達が、一ヶ所に集まる機会というのは、それほど頻繁にある訳ではありません。

ましてやスーパースターと呼ばれるような人達が、一堂に会するとなると、世間の注目は、いやがうえにも高まるものです。

「一堂に会する」の例文3

「その展示会は、世界中の貴重な文化財が一堂に会するので、絶対に観に行った方が良い。」

「一堂に会する」のは人に限った話ではありません。

貴重なものや珍しいものが一ヶ所に集まった時にも「一堂に会する」という表現をよく使います。

「一堂に会する」の類語

「一堂に会する」と似た言葉としては以下のような表現があります。

  • 一ヶ所に集まる
  • 勢ぞろいする
  • 結集する
  • 終結する
  • 全員集まる

いずれも全員が一ヶ所に集まるという意味を持った表現となります。

まとめ

「一堂に介する」は、普通に「集まる」と言うよりは、「集まる」ことをより強調することが出来る表現です。

しかし、せっかく、この表現を使っても、漢字を間違えてしまっては、元も子もないですよね。

ただ、漢字の意味をしっかり押さえておけば、間違えることはないかと思いますので、これを機に覚えて頂けますと幸いです。