先日、ある恋愛小説を読んでいたら、「彼女は切ない恋に胸を焦がすのであった。」という表現があったんですね。
その時、「胸を焦がす」という表現を見て、どれぐらい胸が熱くなる表現なのだろうかと思いまして・・・
そこで、今回は「胸を焦がす」の意味、例文、そして類語について解説をしていきます。
「胸を焦がす」の意味
「胸を焦がす」には、あれこれと思い煩う、思いがつのって切なくなるという意味があります。
この慣用句は、特に恋愛の気持ちを表現する時によく使われます。
人は、気持ちが高まると、胸が熱くなることを感じるものですが、ただ単に熱くなるだけでなく、切なさや苦しさを感じるような時に「胸を焦がす」という表現を使います。
実際、「焦がす」には元々「焼いて黒くする」ことを意味する表現ですから、必ずしてもきれいな燃え方ではないことが分かるかと思います。
気持ちが熱くなり過ぎて、乱れてしまうような時に、「胸を焦がす」という表現を使ってみると良いでしょう。
「胸を焦がす」の例文・使い方
次郎
太郎
という感じで「胸を焦がす」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。
- 伝説のバンドの胸を焦がすギターに観客は熱狂した。
- 会いたくても会えない二人は、切ない思いに胸を焦がした。
- この小説には、胸を焦がすロマンが詰まっている。
- 胸を焦がすような応援の歓声が球場内に響き渡った。
- 彼は、子供達が胸を焦がすスーパースターだ。
- いつの時代も、女性達は白馬の王子様のような男性に憧れ、胸を焦がすものだ。
「胸を焦がす」の類義語
「胸を焦がす」には、以下のような類語があります。
- 思い煩う
- 思いを焦がす
- 想いが募る
- 愛しく思う
- 恋焦がれる
いずれも、気持ちが高ぶって熱くなる時に使う表現ですね。
また、「胸を焦がす」は、気持ちが高まって苦しさを感じるほどの状態を表す表現なので、必要に応じて使い分けて下さい。
「身を焦がす」との違い
「胸を焦がす」と似た表現で、同じ「焦がす」を使った表現として、「身を焦がす」があります。
「身を焦がす」には、恋慕の情が抑え切れず、もだえ苦しむことを意味ます。
「胸を焦がす」は胸だけですが、「身を焦がす」は体全体なので、苦しみを感じるという点では、より強いと言えますね。
まとめ
「胸を焦がす」は、恋愛をする時に使うことが多い慣用句です。
その理由は、恋をすると、それが片思いの恋であったり、かなわぬ恋であったりするなど、胸が切なくなったり、思い煩ったりする時って多いからです。
普通の愛情に比べて、恋愛感情を持った時は、気持ちが乱れやすい分、胸を焦がす状態になりやすいと言えるでしょう。
ですから、そういった熱く揺れる気持ちを表現したい時は「胸を焦がす」という慣用句を使ってみて下さい。