「急いては事を仕損じる」の意味や例文を解説!反対の意味はどうなる?

先日、ある女性とお付き合いをしている友人に結婚はいつするのか聞いたところ、「急いては事を仕損じるというから、まずは、恋愛を楽しみながら、じっくり愛を深めていきたいんだ。」と言われたんですね。

ただ、その時、「急いては事を仕損じる」には、「善は急げ」とか反対の意味のことわざもあるよなあといろいろ考えまして。

そこで、今回は、「急いては事を仕損じる」の意味、例文、同じ意味のことわざ、そして反対の意味のことわざについて解説をしていきます。

「急いては事を仕損じる」の意味

「急いては事を仕損じる」は、急いでやろうとすると、焦って失敗しやすくなるので、落ち着いて行動すべきだという戒めの意味を持ったことわざです。

人は、早く結果を出したい時、ついつい焦ってしまうことが多いものです。

しかし、焦ると気持ちが空回りして、うまく行かなかったり、失敗してしまったりするリスクが高くなります。

ですから、そういった時は、下手に急がず、じっくり取り組んだ方が、結果的には、うまくいきやすいことを伝えたい時に使うことが出来ます。

「急いては事を仕損じる」の例文

このプロジェクトは、競合他社との兼ね合いもあるから、通常の2倍ぐらいのペースで準備しないといけないんだよなあ。

次郎

太郎

早く進めたい気持ちも分かるけど、「急いては事を仕損じる」ともいうから、下手に急がない方がいいと思うよ。

という感じで「急いては事を仕損じる」は使われたりしますが、他にもこういった使い方があります。

  • この建物は、あまりに急ピッチで作ったため、後から欠陥が見つかってしまったが、これは「急いては事を仕損じる」の典型だとも言える。
  • 「急いては事を仕損じる」ということわざもあるから、ここは、焦って開始するより、もう少し待った方が良い。
  • 株価が下がった時は、とにかく「急いては事を仕損じる」で、下手に動くのではなく、落ち着いて慎重に行動することが大切だ。
  • 「急いては事を仕損じる」ともいうから、彼のことは、まず、じっくり育てることに専念しよう。
  • 「急いては事を仕損じる」と言われるように、慌てて行動するよりも、じっくり考えて行動した方が、結果的に早くなることがある。
  • 早く社会へ出たいという気持ちも分かるが、「急いては事を仕損じる」ということわざもあるから、まずは大学へ行ってじっくり勉強してみるのはどうだろうか?

「急いては事を仕損じる」の同じ意味のことわざ

「急いては事を仕損じる」には、以下のような類語、あるいは同じ意味を持ったことわざがあります。

  • 急がば回れ(いそがばまわれ)
  • 待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり)
  • 慌てる乞食は貰いが少ない(あわてるこじきはもらいがすくない)
  • 短気は損気(たんきはそんき)
  • 近道は遠道(ちかみちはとおみち)
  • せまい日本、そんなに急いでどこへ行く(せまいにっぽん、そんなにいそいでどこへいく)

「急いては事を仕損じる」の反対の意味は?

その一方で、「急いては事を仕損じる」には、反対の意味を持ったことわざもいつくかあります。

  • 善は急げ(ぜんはいそげ)
  • 幸運の女神には前髪しかない(こううんのめがみにはまえがみしかない)
  • 思い立ったが吉日(おもいたったがきちじつ)
  • 先んずれば人を制す(さきんずれば ひとをせいす)
  • 先手必勝(せんてひっしょう)
  • 早い者勝ち(はやいものがち)

どっちのことわざが正しいの?

「急いては事を仕損じる」には、同じ意味を持つことわざ、反対の意味を持つことわざ、それぞれ相反するように見えることわざがあります。

そこで、考えてしまうのが、「じゃあ、どっちの考え方が正しいの?」ということではないでしょうか?

一見、矛盾しているようにも見えますが、実際は、そうでもないのではないかと個人的には思っています。

「急いては事を仕損じる」の「急いては」は、焦るというニュアンスが含まれることが多いです。

焦ると、失敗する確率はグンと高くなるので、急ぐあまりに焦ってしまうこては、絶対に避けるべきでしょう。

ただ、その一方で、気持ちが焦らないのであれば、急いだ方が良い時も多いです。

以前、私はある人から、「急がなくちゃいけないけど焦ってはいけない」と言われた時がありますが、それは非常に本質をついた表現だと思います。

焦らず、冷静に対処できるという条件であれば、急いだ方が良いと私は思うのでしょうが、いかがでしょうか?